中国切手の「欠資郵票」とは?買取の対象にはなる?
欠資郵票は中国切手の不足料切手を意味するものです。欠資郵票などの不足料切手は郵便料金の未払いもしくは不足している料金を、郵便局が受取人から聴取する際、金銭徴収の目的で発行したものです。
日本では不足料金を徴収するための専用切手はありませんが、中国切手では欠資郵票として発行が行われています。
中国切手には中国特有の偏号と中華民国暦がある
中国切手には中国固有の偏号が記されているのが特徴です。偏号は時代が変わると変化するなどのから、切手の発行年を知る時の目安に使えます。また、中国は中華民国歴と呼ぶ、日本の中での和合が使われており、西暦1912年は中華民国の元年で民国1年です。
中国切手の種類は豊富にあり、プレミアが付いているものも多数ありますが、切手の種類の一つに欠資郵票と呼ぶものがあります。これは不足料切手と呼ぶもので、時代によってはかりのレア切手などからも高価な値段で買取対象になるものも少なくありません。
対象になるものは、現在流通が行われていない欠資郵票になるのですが、一般的に中国切手でプレミアが付くものは1960年~1980年頃に発行されたもの、中華民国歴では民国49年~民国69年、偏号では「特」・「紀」・「文」・「革」・「T」・「J」などの記号で始まるものが対象です。欠資郵票もこれらの記号が記されているものは価値非常に高いと言います。
欠資郵票の臨時中立は民国元年発行の中国切手
中国切手の種類の一つでもある欠資郵票は、民国元年(1912年)1月1日に発行されたものが最も古い切手だと言います。革命は成功し丁革命の初めとなる民国元年1月1日に、偏号「欠03」と「欠05」の2シリーズが発行されています。
「欠03」は、1/2CENT・4CENTS・5CENTS・10CENTS・20CENTS・30CENTSの額面の6種類です。切手にはCHINAの文字が上側に記載されており、中央には縦書きで欠資の文字があります。
「欠05」は1/2CENTの額面の切手が2種類ありますが、これは色違いで発行が行われたもので、額面の種類としては6種類です。
一見、2種類の切手デザインが似ているため見分けが付きにくいのですが、赤色の文字で「臨時中立」の後刷りが行われている、黒色の文字で「中華民国」の後刷りが行われているなどの違いがあります。後刷りは切手を印刷し終えた後に、加刷を行うことを意味するものになります。
文化革命時代に発行された欠資郵票について
中国文化革命の時代は切手収集をすることが禁止されていたなど、中国切手には有名な話があります。そのため、この時代の中国切手の価値は高く、プレミアが付いているものが多いのです。
欠資郵票においても例外ではなく、民国40年年代後半から民国70年頃までに発行が行われたもの、さらに中国文化革命以前に発行されたものなどはいずれも希少価値が高いレアなものと言われています。
偏号が「欠20」の切手は、直訳すると「大統領官邸の切手」などになりますが、この欠資郵票は民国50年(1961年)12月28日に発行されたものです。枚数は285,000枚で1シートは10×10の100枚です。切手のデザインは建築物が描かれており、後刷りで500(00には下線があります)や欠資・伍円などの文字が印刷されているのが特徴です。
こうした時代に発行が行われたものは現存している数が非常に少ない、他の切手とは異なった使い方などからもレアな中国切手の代表、買取額も高額になります。
欠資郵票は不足料金を納める時に使う目的で発行された中国切手です。古い時代のものや中国の文化革命時代に発行が行われていたものはいずれも希少価値が高い、高価な値段で買取して貰うことができます。特に中華民国暦が元年から民国70年頃の中で発行が行われたものは、高額な値段で買取が行われることも少なくありません。