赤猿切手の買取費用が高くなりやすい理由とは?買取費用相場もチェック!
赤猿切手とは中国切手の種類の一つであり、切手コレクターの中では知らない人がいないといわれるほど有名な切手です。しかし、赤猿切手の価値の高さから、偽物を悪用した取引も存在します。そこで本記事では、赤猿切手の買取費用が高くなりやすい理由や相場を解説します。また、偽物の赤猿切手の見極め方についても紹介します。
赤猿切手の買取費用が高くなりやすい理由
昔に発行された硬貨や紙幣、切手などは、保管しておくと後々希少価値が高まり高値で取引されるケースがあります。そして、赤猿切手に関しても発行当時は年賀切手として発売されましたが、現在では切手コレクターの中では知らない人はいないといわれるほど価値のある切手となっています。
そこで、まずはなぜ赤猿切手が高額買取されるようになったのかという理由について解説します。そもそも切手に猿が描かれた理由は、1980年の中国の干支が猿だったことが理由となっています。そこで、中国で初めて発行する年賀切手に猿が描かれることになったのです。しかし、当時の中国では、権力者である毛沢東や有名な建物が切手に描かれることがほとんどでした。そのため、干支である猿が切手に描かれることが珍しく、金箔が施された美しいデザインから当時でも人気の高い切手になったのです。
さらに、当時予定していた発行枚数を製造できなかったことも、希少価値を高める要因となっています。赤猿切手はもともと800万枚製造される予定でしたが、印刷機の故障により500万枚しか発行できなかったのです。さらに、当時の中国では1976年に終結した文化大革命の影響が大きく残っていました。文化大革命とは、毛沢東が画策した革命で、毛沢東の権力回復と社会主義を目的とした革命のことを指します。
そのため、文化大革命が起こっている中国では国内が混乱し、切手の収集や輸出が難しかったことからさらに赤猿切手が価値を高めることになりました。つまり、赤猿切手は、美しく珍しいデザインや発行枚数の少なさ、当時の中国国内が混乱していたことなどにより、非常に価値が高くなり現在でも高値で取引されているのです。
赤猿切手の買取費用の目安
赤猿切手は現在も非常に高値で買い取りが行われる切手です。実際に、通常の品質の赤猿切手であれば1枚で10万円前後が相場となっています。また、保存状態がよかったり、切り離さずに保管されていたりするものはさらに高値で取引されます。
たとえば、保管状態のよい4枚綴りの赤猿切手は数十万円~数百万円、1シート(80枚)で保管されているものは1,000万円以上の高値で買い取られたケースもあります。さらに、赤猿切手の中で耳付きの猿が描かれているようなプレミア切手は1枚で100万円を超える価格が付けられるケースも少なくありません。
偽物の赤猿切手の見極め方
赤猿切手は価値の高い切手であることから、偽物が出回っているという現状があります。そこで、偽物の赤猿切手を間違えて買わされないよう、慎重に本物かどうかを見極める必要があるのです。たとえば、偽物の赤猿切手の代表例では、猿の毛並みが塗りつぶされていたり、切手を拡大して見ると印刷されたようなドット模様が見えたりするものが挙げられます。
また、切手の周りの目打ちと呼ばれるギザギザ部分が乱れているものも偽物の特徴です。その他にも、赤猿切手には北朝鮮で発行されたものやソロモン諸島で赤猿切手を真似して製造された切手があります。北朝鮮やソロモン諸島で作られた赤猿切手は、そもそもデザインが違うため見分けるのは簡単ですが、中国だけで製造されたものではないことを知っておきましょう。
切手コレクターの中では知らない人はいないほど有名な赤猿切手は、時代背景や当時の生産枚数が少なかった影響により現在でも非常に価値の高い切手となっています。しかし、価値が高い分、偽物の赤猿切手が存在していることも事実です。そのため、しっかりと本物の赤猿切手かどうかを見極め、購入する際は偽物を交わされないよう注意する必要があります。