中国切手の買取価格を左右する「裏糊が残っているかどうか」
最近中国切手の収集を始めた人にとって、何故人気が高まっているのか不思議に感じるのではないでしょうか。人気を集めている理由の中には、中国での切手ブームが高まっていることが挙げられます。
そのため、中国切手は高価な値段で買取して貰えることも多いのですが、切手の種類や状態に応じて買取査定は変わります。
切手の裏面は糊ありタイプと糊なしタイプがある
中国切手に関係なく、切手は葉書や封書などに貼り付け、郵便料金を納めている証明として利用するものです。切手を貼る時には、裏面についている糊を使うことになるのが一般的で、水を少量付けることで、葉書や封書などに簡単に貼り付けることができます。
最近はシール式の切手も登場しており、水などを付けずにそのまま貼り付けられるメリットがありますが、昔の切手は糊なしタイプのものもあることをご存知でしょうか。糊なしタイプは使う時に別に用意しなければなりませんが、長期保管をしている場合でも、最初から付いていないので買取時の評価は有利なものになります。
糊ありタイプの場合は、接着力があるのか否かで評価されるケースが多い、買い取られたものは使用するものではないけれども、オリジナルになるべく近い方が評価自体は高くなるわけです。
これらのことからも、糊ありタイプの場合は、残っている方が価値は高くなる、残っていないものは残っているものよりも買取価格は下がる傾向があるようです。
長期間の保管では裏糊が維持できないことも
中国切手の中でも価値が高いと言われているのが赤猿切手です。赤猿は1980年に発行が行われたもので、この年の干支が猿などからモチーフとして子猿が起用されたと言います。
発行が行われた当初は、それほど人気があるものではなく、普通に購入することができたのですが、中国大革命によりその価値は何十倍、何百倍に跳ね上がっており、バラ品の状態でも状態が良いものは10万円を超える価格で取引が行われるケースも多いようです。現在、2019年ですから赤猿の切手が発行されてからは約40年の歳月が過ぎています。
裏糊は状態が良ければ高価な値段で買取して貰うことはできますが、長年の保管状態に応じて糊が剥がれていることもありますし、裏面が日焼けのように茶色く変色してしまうこともあります。買取価格自体は状態が悪いと下がりますが、希少性を持つなどの理由からも売れないわけではありませんし、専門店にそれぞれ見積もりを依頼することで高く売るコツに繋がります。
状態が悪くてもそのまま査定に出すことが大切
裏糊が残っているか否かで査定評価が変わる中国切手ですが、中国切手の中には裏糊がないものもあります。これはこれで価値があるのですが、裏糊が残っていないものは査定が低くなるため何とかしたい、このように考える人も多いと言えましょう。
切手の状態を元の通りにする方法には、リガムと呼ぶ別の糊を使う方法があります。自分がコレクションしているものに使うのは良いのですが、これから査定を受けようとしている中国切手にリガムを使うと見栄えは良くなるものの、経験豊富な査定員が鑑定するなどから、必ずわかってしまいます。
要は、余計なことをすると本来の価値を下げてしまう結果に繋がりますので、裏糊が残っているか否かに関係なくそのままお店に持ちこむ、もしくは郵送を利用して査定して貰うことが大切です。
特に、長年の保管により経年劣化が生じる、この劣化で裏糊が剥がれてしまうことは多いなどからも、糊はやがてなくなると考えて査定を受けて下さい。
中国切手の価値は年々高まっていますので、もう少し様子を見ようと考えている人も多いのではないでしょうか。裏糊が残っているか否かは査定評価に響く部分ですから、大切に保管することをおすすめします。
また、裏糊が剥がれているものでも経験豊富な査定員に鑑定して貰うことで思わぬ査定額が提示されることもあります。