飛行郵便試行記念切手とはどういうもの?希少価値が高いって本当?
中国切手など高額で取引される切手はいろいろありますが、飛行郵便試行記念切手は知っていますか?記念切手の中でも希少性が高く、高値で取引されている切手です。この記事では、飛行郵便試行記念切手について分かりやすく解説します。買取価格の相場や売るときの注意点も紹介しているので、最後まで読んでぜひ参考にしてください。
飛行郵便試行記念切手とは
飛行郵便試行記念切手とは、国内初となる飛行郵便の試行が実施されたことを記念して1919年10月3日に発行されました。飛行郵便試行は、東京から大阪への飛行で実施されたため、販売されたのは東京と大阪のみでした。
また、航空郵便専用の切手として発売されたのも大きな特徴です。額面は1銭5厘と3銭の2種類で、発行部数はそれぞれ5万枚、3万枚と記念切手の中でも数が少ない切手です。
図案は、当時、普通切手として使用されていた「田沢型旧大正毛紙切手」をそのまま使用し、そのうえに航空機の絵柄が加刷されています。1銭5厘はハガキ用の切手として作成され、青色の切手に赤色のインクで航空機が加刷されています。
3銭は封書用の切手として作成され、赤色の切手に黒色のインクで航空機が加刷されています。
飛行郵便試行記念切手の買取相場は高い
飛行郵便試行記念切手は、発行部数が非常に少ない点や販売された場所が東京と大阪の2箇所のみだった点で、希少価値が高い切手です。買取価格も高額になる傾向にあり、1銭5厘、3銭ともに1万円を超えるといわれています。
とくに3銭は1銭5厘より2万枚発行数が少なく、現存する数量が少ないことから、より高い価格で買取りされています。また、使用済み切手も数が非常に少ないため、使用済みであっても1万円以上の価格が付く場合もあります。
飛行郵便試行記念切手は、記念切手の中でもとくに買取価格の高い切手です。また、FDC(初日カバー)と呼ばれる発売初日の消印がある切手は、記念品として切手収集家の間では人気です。そのため、FDCがあればさらなる高額買取も可能となります。
飛行郵便試行記念切手を売るときの注意点
飛行郵便試行切手は、偽物が多く出回っているといわれており注意が必要です。普通切手の「田沢型旧大正毛紙切手」に航空機の絵柄が加刷されて制作されており、偽造が簡単だったためです。本物と偽物の違いは印刷方法にあります。
本物は平版印刷(石版印刷)ですが、偽物は凸版印刷が使われているようです。しかし、専門家でないと見分けるのはかなり難しいといえます。そのため、鑑定実績の豊富な専門家に査定をお願いするのがおすすめです。
きちんと真贋を判断したうえで買取価格を提示してくれるでしょう。また、2社以上に査定を依頼するのも、よい買取価格で売る方法のひとつです。出回っている数が少ない切手は、会社によって査定価格に大きな差が出ることがあります。
安い価格で売って損をしないためにも複数の会社に査定を依頼しましょう。
まとめ
飛行郵便試行記念切手は、日本で初めて飛行郵便が試行されたことを記念して発行された切手です。額面は1銭5厘と3銭の2種類ありますが、いずれも発行部数が少ないことや、東京と大阪でのみの販売だったことから希少価値が高く、高値で取引されています。1万円以上の価格がつくことも多く、状態がよければさらに高値が期待できます。しかし、偽造が比較的簡単なため偽物が多く出回っており、真贋を見極める力が必要になります。本物と偽物には印刷方法に違いがありますが、専門家でなければ判別をつけるのは難しいでしょう。売りたい方は、真贋を判断できる専門家がいる買取会社に査定を依頼するのがおすすめです。また、レアな切手は買取会社によって価格が大幅に異なることがあります。2社以上で査定を実施するようにしましょう。